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論文

Meso-timescale atomistic simulations on coalescence process of He bubbles in Fe by SEAKMC method

山本 耀二郎*; 早川 頌*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋

Computational Materials Science, 229, p.112389_1 - 112389_9, 2023/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.07(Materials Science, Multidisciplinary)

ヘリウムバブルは、核融合炉条件下で生成する特有の微細構造である。これらのバブルは、自らの移動によって接近・融合し、微細構造や材料特性に大きな影響を与える。しかし複数の金属原子の移動が含まれるこれらのプロセスは、分子動力学(MD)では時間スケールの制約から扱うことができない。この研究では、自己発展原子論的キネティックモンテカルロ(SEAKMC)法により時間スケールを拡張し、Fe中のバブルの融合過程を再現した。He原子の微小な振動やFe原子の短距離変位など、活性化エネルギーが極めて低い些細なイベントを避けるため、SEAKMCに2つのアルゴリズムを導入した。He原子の微小な振動を回避するために二段階のサドルポイント検索を行い、Fe原子の短距離変位を避けるためにFe原子の変位距離に対する閾値を設定した。さらに、活性化エネルギーの上限を設定する別のアルゴリズムを追加することで、非現実的に高い活性化エネルギーを持つイベントの選択を防ぎ、MDの時間尺度よりも8桁長い$$10^{-1}$$秒までのシミュレーション時間において、ダンベルから楕円形への構造の変化を再現することに成功した。開発された手法は、軽元素を含む金属材料の微細構造を分析するのに効果的であり、実験と比較可能な時間スケールに到達できる唯一の手法である。

論文

Generalized extreme value analysis of criticality tallies in Monte Carlo calculation

植木 太郎

Progress in Nuclear Energy, 159, p.104630_1 - 104630_9, 2023/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

一般化極値(GEV)は、極端な値の観測に関する統計モデルである。本論文では、GEVの方法論を、サンプリングの困難さで知られる弱結合体系のモンテカルロ臨界計算の例題に適用し、中性子実効増倍率(keff)分布の裾野の利用価値を評価したことを報告する。具体的には、核分裂源サイクルあたりの粒子数が十分に大きい場合に、keff分布の上限と下限に対する極値指数(EVI)が不確かさの範囲内で同じ値をとること、及びその値が境界値層としてのガンベル分布のEVIを含むワイブル分布の範囲内に収まることを示す。核分裂源サイクルあたりの粒子数が不十分な場合に対しては、一つの平衡状態から別の平衡状態への移行時に、keff分布の上下限のEVIが剥離し、一方がワイブル分布の範囲内に、もう一方がフレシェ分布の範囲内に入り、計算の異常診断に利用可能であることが示される。

論文

Initial yield of hydrated electron production from water radiolysis based on first-principles calculation

甲斐 健師; 樋川 智洋; 松谷 悠佑*; 平田 悠歩; 手塚 智哉*; 土田 秀次*; 横谷 明徳*

RSC Advances (Internet), 13(11), p.7076 - 7086, 2023/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:81.33(Chemistry, Multidisciplinary)

水の放射線分解に関する科学的知見は、生命科学などに幅広く利用されるが、水の分解生成物であるラジカルの生成メカニズムは未だ良く分かっていない。我々は、放射線物理の観点から、この生成メカニズムを解く計算コードの開発に挑戦し、第一原理計算により、水中の二次電子挙動は、水との衝突効果のみならず分極効果にも支配されることを明らかにした。さらに、二次電子の空間分布をもとに、電離と電子励起の割合を予測した結果、水和電子の初期収量の予測値は、放射線化学の観点から予測された初期収量を再現することに成功した。この結果は、開発した計算コードが放射線物理から放射線化学への合理的な時空間接続を実現できることを示している。本研究成果は、水の放射線分解の最初期過程を理解するための新たな科学的知見になることが期待できる。

論文

Self-learning hybrid Monte Carlo method for isothermal-isobaric ensemble; Application to liquid silica

小林 恵太; 永井 佑紀; 板倉 充洋; 志賀 基之

Journal of Chemical Physics, 155(3), p.034106_1 - 034106_9, 2021/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:44.89(Chemistry, Physical)

自己学習ハイブリッドモンテカルロ法は機械学習力場を利用することにより、第一原理計算の高速化を可能にする手法である。今回、自己学習ハイブリッドモンテカルロ法をNPTアンサンブルに適用し、液体シリカの解析を行った。本論文では自己学習ハイブリッドモンテカルロ法を用いることにより、厳密に第一原理計算の精度を保ちながら、高速に液体シリカの配置空間のサンプリングが可能であることを示した。また、液体シリカの構造因子の計算を行い実験データとの比較を行ったところ、両者はよい一致を見せた。

論文

Investigation of Cu diffusivity in Fe by a combination of atom probe experiments and kinetic Monte Carlo simulation

Zhao, C.*; 鈴土 知明; 外山 健*; 西谷 滋人*; 井上 耕治*; 永井 康介*

Materials Transactions, 62(7), p.929 - 934, 2021/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.78(Materials Science, Multidisciplinary)

Fe中のCuの拡散係数をこれまで測定されていなかった低い温度領域で測定することに成功した。拡散係数を測定する一般的な方法である拡散カップルは高温でしか適用できないため、本研究ではアトムプローブとCu析出の反応速度論を用いた。推定された拡散係数は、以前の研究で得られたものよりも信頼性が高いことが分かった。よって、アトムプローブによる推定がより高い精度をもたらしたと考えられる。さらに、この方法によって推定された拡散係数は、温度の低下に伴い多少オーバーエスティメイトされる傾向があることが、キネティックモンテカルロシミュレーションで明らかになった。

論文

A Study of a calibration technique for a newly developed thyroid monitor and its uncertainties due to body size for radioiodine measurements

吉富 寛; 西野 翔; 谷村 嘉彦; 高橋 聖

Radiation Measurements, 133, p.106279_1 - 106279_6, 2020/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:53.85(Nuclear Science & Technology)

緊急時の高線量率下で、公衆及び作業者の甲状腺に蓄積した放射性ヨウ素を簡便かつ精度よく定量するための可搬型甲状腺モニタを開発している。本甲状腺モニタは2個のLaBr$$_{3}$$(Ce)検出器(公衆用)もしくは、2個のCZT検出器(作業者用)を遮蔽体内に内包し、被検者の甲状腺内の放射性ヨウ素を定量するものである。これまでに、数値計算と簡易物理ファントムを組み合わせ、甲状腺及び周囲組織の詳細な解剖学的形状を反映した標準ボクセルファントムをベースとした校正方法を開発してきた。しかしながら、校正に用いた標準ボクセルファントムと被検者の体格の個人差によって、計数効率が変化し、放射性ヨウ素の定量の精度に影響を及ぼすことが懸念されてきた。そこで、8種類の甲状腺形状等が異なるボクセルファントムと、甲状腺体積及び甲状腺前組織厚を変化させたボクセルファントムに対して本甲状腺モニタの計数効率を計算評価した。その結果、甲状腺前組織厚の変化は計数効率に与える影響が大きいが、その程度は高々25 %であることが明らかになった。

論文

高エネルギー電子線により水中で生成された2次電子の動的挙動

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

陽電子科学, (8), p.11 - 17, 2017/03

放射線により、DNAの数nm以内に複数の損傷部位が生成されると、細胞死や染色体異常のような生物影響が誘発されると考えられている。著者らは、DNA損傷生成の機構に関係すると考えられる細胞内の放射線作用の解析として、細胞と組成の近い水中で高エネルギーの1次電子線・陽電子線により生成される2次電子の動的挙動を計算した。その結果、2次電子は、親イオン近傍で電離・電子的励起を誘発しやすく、減速した電子の約10%は、クーロン引力により親イオン付近に分布することが分かった。続いて、これらの計算結果から、以下のように複雑なDNA損傷の生成機構を推定した。DNA内部から電離した2次電子は、DNA外部に飛び出す前に、DNA内部で電離・電子的励起を誘発可能である。さらに、クーロン力により引き戻された電子は、DNAの水和層で水和前電子になり、解離性電子移行によりDNA損傷を誘発可能である。結果として、1次電子線・陽電子線のみならず2次電子の作用により、1nm以内に複雑DNA損傷が生成され得る。

報告書

高温ガス炉設計のための統計的工学的安全係数の因子間の相互干渉効果に関する研究

深谷 裕司; 西原 哲夫

JAEA-Research 2016-001, 23 Pages, 2016/05

JAEA-Research-2016-001.pdf:3.31MB

高温ガス炉設計のための統計的工学的安全係数の因子間の相互干渉効果に関する研究を行った。工学的安全係数は物理的、技術的な不確定性を厳密かつ最低限の反映をさせることにより、安全性及び炉心性能の両者の確保が可能となる。この観点から、軽水炉設計において統計的工学的安全係数の評価に確率論的手法(モンテカルロ法)を用いることにより、因子間の干渉効果が考慮できるため誤差の伝播を低減できるとの報告がなされている。高温ガス炉においても、スリーブ付き燃料において、スリーブと燃料コンパクト間のギャップの温度上昇の製造公差考慮による増大が問題になっている。この因子間には直接的な相関があり、同様の手法適用により改善が期待された。なお、モンテカルロ法では、因子間の相関を考慮できる反面、各因子の効果の寄与に分解できないという欠点があり、そのため、従来の統計的工学的安全係数の高度化手法を開発した。そして、モンテカルロ法および、本研究で開発した高度化手法により高温ガス炉の燃料温度に対する統計的工学的安全係数を評価した結果、有意な差は得られなかった。また、今後の工学的安全係数の高度化に資するために、現状においての工学的安全係数に関する運用を整理し、それを受けて新しい工学的安全係数を提案した。

論文

Experiment and analyses for 14 MeV neutron streaming through a dogleg duct

山内 通則*; 落合 謙太郎; 森本 裕一*; 和田 政行*; 佐藤 聡; 西谷 健夫

Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.542 - 546, 2005/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.22(Environmental Sciences)

核融合炉にはRF加熱ポートや計測用プラグ周りの間隙等、屈曲を設けた放射線ストリーミング経路が幾つかあり、遮蔽設計上の問題となる。モンテカルロ計算はストリーミング効果の詳細評価に重要であるが、一方簡易計算はストリーミング効果を軽減するための設計オプションの選定に有効である。実験と解析によりこれらの計算法の信頼性を評価した。実験は原研FNSの14MeV中性子源により、高さ170cm,幅140cm,厚さ180cmの遮蔽体に断面が30cm$$times$$30cmの2回屈曲ダクトを設けた体系で行った。モンテカルロ計算は実験体系,線源周り構造体、及び実験室を詳細にモデル化し、MCNP/4CコードとFENDL/2及びJENDL-3.3ライブラリーを用いて行った。実験値との差は30%以内であった。簡易計算はDUCT-IIIコードによって行った。その結果は屈曲によるストリーミング成分の変化を良好に再現し、充分な信頼性を持つことを確認した。すなわち、モンテカルロ計算法とともに簡易計算法もまた遮蔽設計評価のために有効な役割を果たすと期待できる。

論文

高エネルギー中性子線量評価に用いる計算コード開発の現状

佐藤 達彦

放射線, 31(4), p.313 - 318, 2005/10

高エネルギー加速器施設の作業員,航空機の乗務員及び宇宙飛行士に対する被ばく線量評価では、20MeV以上の高エネルギー中性子による被ばくが問題となる。このような背景から、高エネルギー中性子の輸送を扱える計算コードが幾つか開発され、線量評価に利用されている。本報告では、それらの計算コード開発の現状について解説し、その使用時における留意点や、今後解決すべき課題について整理する。

論文

Intermediate-range order in vitreous SiO$$_{2}$$ and GeO$$_{2}$$

小原 真司*; 鈴谷 賢太郎

Journal of Physics; Condensed Matter, 17(5), p.S77 - S86, 2005/02

 被引用回数:82 パーセンタイル:90.9(Physics, Condensed Matter)

高エネルギーX線回折と中性子回折によってシリカ(SiO$$_{2}$$),ゲルマニア(GeO$$_{2}$$)ガラスの構造因子S(Q)を測定し、異なる情報を持つX線・中性子のS(Q)を十分に表現できる大規模な構造モデルを逆モンテカルロ法(RMC法)により構築することに成功した。この結果、基本構造であるSiO$$_{4}$$, GeO$$_{4}$$四面体の繋がり角度分布などの中距離秩序構造が実験的に明らかになった。シリカ・ゲルマニアガラスでは、四面体の6, 7員環が中距離構造の基本である。また、ゲルマニアガラスにはシリカよりも多くの3員環が含まれており、シリカとゲルマニアガラスの中距離秩序は異なる。これらの結果は、従来のRaman散乱などによる予測と一致する。

論文

核分裂源摂動を考慮した$$k_mathit{eff}$$の変化量の評価

長家 康展; 森 貴正; Brown, F. B.*

モンテカルロ計算法高度化の現状; 第3回モンテカルロシミュレーション研究会報文集, p.105 - 115, 2004/12

微分演算子サンプリング法に基づくモンテカルロ摂動法は炉物理量の小さな変化料や感度を求めるために広く使われている。この手法は固定源問題では非常に有効であるが、固有値問題では核分裂源分布も摂動により変化するために困難が生じる。ほとんどのモンテカルロコードでは摂動が印加された後も核分裂源分布は変化しないと仮定している。最近、核分裂源分布変化による摂動量を評価する手法が提案された。この手法では核分裂源の微係数に対する付加的重みはサイクルごとに規格化され、摂動量は規格化された付加的重みをサイクル間で伝播することにより求められる。この手法とさまざまな体系における本手法の計算結果をレビューし、この手法が実効増倍率の摂動計算において非常に有効であることを確認した。

論文

計算シミュレーション手法に基づく体外計測法の高度化に関する研究

木名瀬 栄

RIST News, (37), p.10 - 19, 2004/03

本研究では、ICRP1990年勧告の要件である内部被ばく線量測定に必要な精度,摂取時期不明などを起因とする不確かさファクター3を満たした高精度体外計測法の確立を目的として、モンテカルロ法を用いた計算シミュレーションによる体外計測装置の数学的校正手法を開発するとともに、体外計測装置校正の体格依存性補正法の開発,体外計測装置による体内放射能評価の不確かさ解析を行った。開発した数学的校正手法は、被検者について多種多様な人体形状,放射能分布の模擬を容易にし、放射能を含有した人体形状模型である物理ファントムを要さない体外計測装置の校正を可能にした。また、数学的校正手法を用いて、体外計測装置校正にかかわる体格依存性補正法を開発し、体表面積を補正因子とした体格補正式を考案した。さらに、実測及び計算シミュレーションにより、体外計測装置による体内放射能評価の不確かさについて解析し、体内放射能評価の不確かさにおいて体内放射能分布による体外計測装置計数効率の変動などが大きく影響することを明らかにした。

報告書

モンテカルロ法臨界計算収束性ガイド資料; 原子力コード評価専門部会平成13,14年度活動成果

原子力コード研究委員会原子力コード評価専門部会

JAERI-Tech 2003-078, 107 Pages, 2003/11

JAERI-Tech-2003-078.pdf:6.18MB

核分裂性物質を含むユニット間の中性子結合の弱い相互干渉系を対象とするモンテカルロ法臨界計算では、解の収束緩慢性が問題になることがある。本報告では、この種の問題に対する適切な判断と解決方法の手がかりを与えられるように、基礎的な臨界計算の理論と収束性にかかわる応用理論を主として述べてある。このためには、この科学技術分野にかかわる論文の現状調査を広く行って、その内容を検討・参考とし、必要に応じてガイド資料に引用した。さらに、核分裂マトリックス固有ベクトルを利用したモンテカルロ法臨界計算の収束性加速及び判定方法の開発を行い、経済協力開発機構原子力科学委員会(OECD/NEA/NSC)の臨界収束性専門家会合で提案されたベンチマーク問題の多種多様な物理体系により手法の検証を行った。

論文

Present Status of Monte Carlo Seminar for Sub-criticality Safety Analysis in Japan

桜井 淳; 野尻 一郎*

JAERI-Conf 2003-019, p.855 - 857, 2003/10

本稿は日本における核燃料サイクル施設のモンテカルロ法による未臨界安全解析セミナーについてまとめたものである。連続エネルギーモンテカルロコードMCNP-4C2システムが参加者各自の持参したノート型パソコンに瞬時にインストールされ、計算演習に利用された。計算に先立ち炉物理及びモンテカルロシミュレーションの基礎理論の講義が行われた。このセミナーでは、JCO沈殿槽,JNCウラン溶液貯蔵施設,JNCプルトニウム溶液貯蔵施設,JAERI TCA炉心の実効中性子増倍率及び中性子スペクトルの計算を行った。臨界事故を防止するため、核燃料サイクル施設の安全管理の考え方も示した。

論文

モンテカルロ法による原子炉線量評価の現状

桜井 淳

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.368 - 374, 2003/09

この論文は、JMTR,常陽,PWR及びBWRのモンテカルロ法による原子炉線量評価の典型的な問題を引用し、モンテカルロ法の有用性と効果性を論じている。JMTRのような照射専用炉では、ユーザーに提供する中性子にかかわる照射データは、モンテカルロ計算で対応できるレベルに対しており、実測はモンテカルロ法の精度確認のためのベンチマーク実験問題の作成のためのものに制限する必要がある。

論文

Analytical representation for neutron streaming through slits in fusion reactor blanket by Monte Carlo calculation

佐藤 聡; 真木 紘一*

Fusion Engineering and Design, 65(4), p.501 - 524, 2003/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.89(Nuclear Science & Technology)

トカマク型DT核融合炉の代表的な設計例においてブランケットは、メンテナンスや製作性等の観点から多数のモジュールに分割されている。隣り合うモジュール間には幅数cmのスリットが存在する。スリットからの中性子ストリーミングにより真空容器再溶接部のヘリウム生成量や超伝導コイルの核発熱率や照射損傷等が増加し、基準値以上になる懸念がある。本研究では、スリット幅,ブランケットの厚さ及び組成,真空容器の厚さ及び組成,再溶接部のホウ素濃度をパラメータとした真空容器や超伝導コイルの核的応答に対する3次元モンテカルロ法による感度解析を行い、それらを関数としたスリットストリーミングに対する核的応答の簡易的な近似式を導出した。また導出した近似式を基に、遮蔽設計基準値を満足させるための遮蔽構造のガイドラインを明らかにした。

論文

Helium production due to neutron streaming through small circular ducts in a fusion reactor blanket by analytical fitting from Monte Carlo calculation results

佐藤 聡; 中村 尚*; 西谷 健夫

Fusion Science and Technology, 43(4), p.559 - 568, 2003/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

DT核融合炉遮蔽ブランケット中の小口径ダクトからの中性子ストリーミングを3次元モンテカルロ法により評価し、冷却配管枝管プラグ部のヘリウム生成量を計算した。ダクト直径,ブランケット厚さ,プラグ中のホウ素濃度に対するヘリウム生成量の依存性を明らかにするとともに、それらのパラメータを関数とした簡易近似式を確立した。また、ヘリウム生成量の、ブランケット組成依存性も明らかにした。簡易近似式を応用し、遮蔽設計基準値を満足するための遮蔽構造ガイドラインを明らかにした。

報告書

弱結合相互干渉系臨界解析のマトリックス固有ベクトルを用いた収束性加速

野村 靖; 高田 友幸; 角谷 浩享*; 黒石 武

JAERI-Tech 2003-020, 88 Pages, 2003/03

JAERI-Tech-2003-020.pdf:4.31MB

弱結合中性子相互干渉系の中性子増倍率をモンテカルロ法計算コードにより求める場合に、しばしば解の収束性に関する問題が生じる。本報告では、この計算コードによる解の収束性に関して、一般的な中性子輸送方程式から導いた理論により、マトリクスK手法による解の収束性加速について考察を加えた。これにより、連続エネルギーモンテカルロ法コードMCNPにマトリクスK計算機能及び収束加速手順を組み込んだ。さらに、新たに開発した計算コードを用いてOECD/NEA臨界計算ベンチマークの2問題について解析を試み、マトリクスKによる解の収束性加速の有効性を確認した。

論文

Impact of armor materials on tritium breeding ratio in the fusion reactor blanket

佐藤 聡; 西谷 健夫

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.690 - 695, 2003/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:56.43(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉ブランケットのトリチウム増殖率は、アーマ材により大きく影響されることが予想される。核融合炉全体で1以上のトリチウム増殖率を得ることが必要であるが、それを達成するブランケットの開発が重要課題である。本研究ではモンテカルロ計算によりアーマ材のトリチウム増殖率への影響を体系的に調べた。核融合実証炉用のアーマ材として有望なタングステンを、原研が開発を進めている固体増殖材ブランケット表面に設置した場合のトリチウム増殖率への影響を、アーマ材の厚さを関数として、定量的に明らかにした。タングステンをアーマ材として用いた場合トリチウム増殖率は減少するのに対して、核融合実験炉用のアーマ材として有望なベリリウムを用いた場合、トリチウム増殖率が増加することがわかった。

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